都市森林の苗木作りと植樹プロジェクト 

たくさんの木が伐られてしまう! そんなとき、なにかできることがないものか? 

木の持ち主や管理者になにかしてくれと求めるのではなく、自分たちでできることはないものか? 木の持ち主や管理者も、その木を見ていた地域の人たちも、一緒に取り組めることはないものか?

そう考えてはじめたのが、このプロジェクトでした。大きな木や緑地の地面には、落ちた種から芽生えた木の赤ちゃんが生えて来ています。そんな小さな木々を掘り採って育てたり、種やどんぐりを播いたり挿木をしたり、そういうことにみんなで取り組んで、次の世代の苗木を育て、また植える機会が来たら、みんなで集まって植樹するのです。

たとえば南町田の公園では、工事で掘り返される直前に、地域の人たちと市の職員が一緒になって現場に入り、芽を出していたたくさんの木の赤ちゃんを救い出しました。そうしてできた苗木はそれぞれに持ち帰り、大切に育てました。2年後、工事が終わった公園には、育った苗木を持って集まった人たちが中心となって、新しい森を作ることができました。

たくさんの木が伐られるという時に、いてもたってもいられない気持ちになるのは自然なことと思います。「伐採反対!」「移植せよ!」と声を上げたくなりますが、木の所有者や管理者にも相応の事情と経緯があるものです。私が出会ってきた木の持ち主のほとんどは、伐採の決定者であると同時に、その木のために最も時間を使い、大切にして来た人でもありました。これは、公園の木など公共の木々であっても同じです。木がきっかけとなって対立が起こったり、誰かに責められる立場になってしまったら、そんな経験を経て誰が一体、その後もたくさんの木を植えよう、大きく育てようと思うでしょうか。誰の心も動かさない程度の緑でなければ災いの種になってしまう、そんな文化をつくるわけにはいきません。街の木は対立の起点になるのではなく、人々が出会い、共に取り組む起点にこそなるべきです。小さなことでも良いので、だれもが一緒にできることからはじめてみる。たくさんの現場に関わってきて、それ以上に大切で効果的なことはないのだと痛感しています。 

東京都町田市南町田拠点創出まちづくりプロジェクト

「苗木づくり大作戦」

東京都調布市 調布駅前広場

「苗木作りイベント」

​社有地のアカマツ

​世田谷区 屋敷林の木々