湧口善之(ユグチヨシユキ)
都市森林株式会社代表
一般社団法人街の木ものづくりネットワーク代表理事
私は庭木や街路樹、公園木など街の木を総称して「都市森林」と呼び、その森に新たな循環をつくる取組み=都市林業を提唱し、実践してまいりました。
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取組をはじめた当初は、街の木は木材としてはダメ、公園や街路樹の活用は「前例がない(からできない)」と言われ続ける状況でしたが、小さなことからできることを実践し、街の木を活かしたらこんなに良いことがあった!という実例をつくらんとしてきました。
世田谷区本庁舎
そうこうするうちに(十数年かかりましたが)街の施設を街の木でつくるということが実現し、目下進行中のプロジェクトでも、100人を超える一般市民が参加しながら、私たちの街で育った木々で街の大切な場所をつくることに取り組むことができています。
街の木50樹種で作られた図書館
街の木 は木材としてはダメ、というかつての常識は、いまや街の木を活かそうというトレンドに変わりつつありますが、そのはじめの一歩は、自分なりに自分でできることをする、続ける、ということでした。今回の講座は、そうした「はじめの一歩」から、参加される方々と一緒にやってみよう、というものです。
参加される方には、技術も道具もまだほとんどないという方から、ある分野はやっているけれど、別の分野はあまり分からない(造園はできるけれど木工は知らない、など)、といった方がいらっしゃることと思います。私もこの取り組みをはじめた頃、そんな一人でした。そこからひとつひとつ、たまたま通りかかった伐採現場に転がる小さな丸太を拾い集めて、それをどうにか自分の手でなんとかしようと試行錯誤して、それはいま振り返ると、すごく遠回りをしたようにも思うのですが、実はその無駄と思える四苦八苦や試行錯誤にこそ学びがあり、発見の連続であったとも思うのです。そんな学びと楽しさを多くの皆様と共有し、街の木を活かす仲間を増やせればと思っています。皆様のご参加をお待ちしています。
今回伐採する一番大きい木 木材置場を拡張します